2007/10/31

中之島公園「せめてもの抵抗」

CA340042-0001.jpg大阪市役所のお膝元の中之島公園での強制追い立てが明日になりました。地下鉄延伸に伴う公園整備工事を理由としています。大阪市のホームページにこの工事についてのパブリックコメントと市の回答が掲載されています。野宿者に関する意見と(私のも含む)大阪市の回答もあります。(google検索「大阪市」→パブリックコメント)

11月1日(木)には公園東部をフェンスを設置して封鎖します。写真は封鎖エリアの剣先公園の、28日(月)の様子。
明日は監視に行きます。

この封鎖エリアでは、この春には約30軒のテント・小屋掛けがあり、アルミ缶労働者などの野宿の仲間が暮らしていました。
大阪城シェルターに入所したひとも少なくないですが、他の公園や河川敷に引っ越したひともかなりいます。昨日の時点で行き先の決まってないひとも数名います。彼らはあさってから、路上に叩き出されるより他に選択肢はありません。ホームレス特措法の改定論議が始まっていますが、いまなお五年前と何ひとつ変わらないこの状況!選択しようのない「選択肢」を示されて、結果叩き出されるならば、それは強制排除以外の何物でもない!

仲間からの聞き取りによると、「(公園事務所職員は)シェルターに入れって言うばっかりや。シェルターに入ったら生活保護を受けられるって。福祉の世話になる気はないけどな」「(巡回相談員は)自立支援センターの話しかしない」
「その辺で寝るんちゃう?」と閉鎖区域外の路面を指してあっけらかんと笑ってみせる仲間。

ある仲間は某公園に引っ越します。彼の家は角材でしっかり作られた立派なものですが、すぐに同じような新居を建てられるわけではありません。そこで「落ち着くまでの間」ということで、釜パトの倉庫にあるキャンプ用テントをもらってもらいました。
昨日は自分が暮らした小屋の解体作業をしていました。彼は憤りとやるせなさを笑顔で包んで語ります。「跡をきれいにして出ていくのが、せめてもの抵抗ですよ」

長居のような行政代執行は多くの人の目に触れますが、このような見えない排除が日々進行しています。市内のテント・小屋がけの数はピーク時2500の4分の1以下になっていると思います。これはおれたちにとっては、野宿しながらでも自力自闘の生活を営んでいける場所が失われているということです。

見えなくさせられた領域を可視化し、自らの時間と空間を勝ち取っていくのがおれたちの運動ならば、……!
posted by kamapat at 22:20 | 反排除

2007/10/26

今日のパト報告

阪急コース36
西梅田コース23
JRコース19
地下コース12

計90名

天王寺のほうの野宿者ネットワークの夜回りコースでも減少しているそうです。この時期は飯場の仕事が増える時期。季節的な要因による変動でしょう。飯場と野宿を往還する層が一定数いる証拠でもあります。

今日も初めてのひとと出会いました。地下コースの、何故か初めてのひととよく会うスポット。
野宿になったばかりで、釜パトの存在はもちろん、扇町公園の場所も知らない。「生活保護ってどうやったら受けられるんかねえ」50代後半の男性。月曜日にいっしょに福祉事務所に行く話になりました。
国や大阪市がいくら「野宿者は減ってる」って言ったって、次々生み出す構造は変わらないんだからラチもない。

別のコースでは他都市から流れてきた仲間と会いました。半就労半福祉で、ビッグイシューを販売していた仲間なんですが、アパートの水洗トイレがぶっ壊れて水がじゃじゃ漏れになって、届いた請求書が13万円。不動産屋に行ったが大家に会わせてもくれないし、ケースワーカーに相談しても一向にアパートに来てもくれなくて、「払えない」ってんでアキラメてアパートを飛び出しちゃったとのこと。
不動産屋は大家との関係を重視して店子を無視したんだろうが、ケースワーカーも忙しいのは理解できるが、なんともはや。いくらでも対処のしようがあったろうに。責任を感じてほしい、と思うのは無茶な話なんでしょうか。
彼は「アルミ缶で炊き出しに並ばなくてすむくらいは稼いでる」って言っている。
posted by kamapat at 23:58 | パト報告

緊急!姑息な「生活扶助基準に関する検討会」に抗議を!

★10月30日17:30〜、「生活扶助基準に関する検討会」第二回会議が開催されます。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/10/s1030-4.html
 (場所は厚生労働省ではなく、霞ヶ関ビル隣の商工会館です。ご注意ください。)
 厚生労働省は、11月中旬にも検討会を終了して、引下げを決定する方針のようです。こんな大事なことをこんな簡単に、姑息かつ拙速なやり方で決めてしまっていいのか!

 10月30日17:30前に、会場前に集合してまた声を上げようと呼びかけが届いています。 霞ヶ関の商工会館前にお集まり下さい!

★第一回の「生活扶助基準に関する検討会」の当日資料が、神戸の冬を支える会のHPにアップされています。以下のURLです。

http://www.kobe-fuyu.sakura.ne.jp/seiho-fujokijunn-kentoukai.htm


★会場まで行かれない方も、生活保護利用者・低所得者をはじめ生活を直撃する生活保護基準の切り下げを行おうとしていることについて、抗議の声を厚労省に寄せていください。

<抗議先>
厚生労働省社会・援護局保護課企画法令係
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2
電話:03-5253-1111(内線2818・2827)
または03-3595-2613(直通)
FAX:03-3592-5934
https://www-secure.mhlw.go.jp/getmail/getmail.html


★可能な方は傍聴を!
(冒頭の厚生労働省のHPからお申し込みください!)
posted by kamapat at 13:44 | お知らせ

2007/10/20

今夜のパト

西梅田29
阪急32
地下12
JR27
計100名
でした。

ある仲間から相談を受けた。知人の高齢の女性の野宿の仲間を入院させたいという。聞くと、足が腫れ上がっていて痛くて歩けない。糖尿病じゃあないか。けど入院したがらないという。
ひととおり話を聞いたあと、その女性を紹介された。聞いたとおりずいぶん足が腫れ上がっていて、そりゃあ心配するわ。本人も「こんな病気するのは初めて」なんて言っている。
何で入院したくないの?何か心配なの?と尋ねると、どうやら入院するなら小屋をたたんで公園を出ていかないといけない、と思い込んでいるようだ。公園事務所からそんなことを思い込まされているわけだ。巡回に来る公園事務所職員がそんなことを言っているのに違いない。
生活保護で入院するのはぼくらの権利だし、遠慮なく福祉に行ったらいい、それで小屋をたたむ必要なんてないし、公園事務所にはそんなことはさせない。体がよくなってから公園に戻りたかったら戻ったらいいし、それはできる。公園事務所にもきちんと話をして、退院後の行き先がはっきり決まるまでは小屋には手をつけさせないようにしよう。てなことを説明した。
来週、福祉の窓口にいっしょに行こう、と誘って、月曜日にもう一度来るから、入院するかどうかはその時に決めて、と言って別れました。

福祉は立ち退きのバーターじゃない!誤解を思い込まされて、医療から遠ざけられているのはこの女性だけではない!
posted by kamapat at 00:30 | パト報告

2007/10/18

最低生活費基準切下げを阻止する、怒りの緊急行動

 厚生労働省は、10月19日(金)に抜き打ち的に「生活扶助基準に関する検討会(第一回)」を開くことを、決定しました。
 年内には結論を出すと厚生労働省担当者は言っています。
 「骨太の方針2006」を受けた今回の検討会で、厚生労働省は「一般低所得世帯の消費実態との均衡」を理由に最低生活基準の切り下げを狙っています。
 厚生労働省へ!

【転送・転載・取材歓迎。HP・ブログでアップしてください。ミクシィに流してください】

まだイジメ足りないのか!?
生活保護受給者だけじゃない!低所得者全体に影響
「難民」化・少子高齢化を推進してどうする?
ふざけるな!最低生活費基準切下げを阻止する、怒りの緊急行動のおしらせ

【とき】10月19日(金)18:30〜21:00
【ところ】厚生労働省前
【やること】リレートーク。その時間、5F第12会議室で「検討会」が開かれます。会議室に届くよう、一人一人が訴えましょう。ずっといられない方でも、ちょっと立ち寄って、ひとこと言ってやりませんか! 
【持参してください!】横断幕他アピールに使える物なんでも。特に拡声器をお持ちの方、どなたか!!
【問合せ連絡先】080-3022-4422(湯浅。NPOもやい/反貧困ネットワーク事務局長)

【呼びかけ文】
<検討会の目的>
 厚生労働省は、10月19日19:00〜20:30の予定で、「生活扶助基準に関する検討会(第一回)」を開くことを、急遽決定しました(座長:樋口美雄慶応大学教授。委員:岡部卓(首都大学)、駒村康平(慶応大学)、菊池ヨシミ(早稲田大学)、根本嘉昭(神奈川県立保健福祉大学))。
 年内には結論を出すと厚生労働省担当者は言っています。
 「骨太の方針2006」を受けた今回の検討会で、厚生労働省は「一般低所得世帯の消費実態との均衡」を理由に最低生活基準の切り下げを狙っています。

<貧困化スパイラルが進む――生活保護受給者だけの問題じゃない!>
 本当に必要なことは「一般低所得世帯の消費実態」が上がるようにすることのはずですが、最低生活基準が切り下がれば、まったく逆の効果を生みます。それに連動している各種基準額が切り下がり、収入が増えなくても、今まで減免されたものを支払わなければならなくなり、負担増につながります。
○ 医療:国民健康保険料の減免基準等が下がります。
○ 福祉:介護保険の保険料・利用料、障害者自立支援法による利用料の減額を受けられない人が増えます。
○ 地方税:非課税基準が下がります。
○ 教育:公立高校の授業料免除基準、就学援助の給付対象基準が下がります。
 収入が増えなくても負担が増えれば、低所得者の消費実態はさらに下がります。そうすればまた、それを根拠に最低生活費が切り下げられ、それがまた低所得者の消費実態を押さえ込むでしょう。こうしてエンドレスの貧困化スパイラルが進行し、人々の暮らしは苦しくなりつづけます。

<「難民」化推進・少子高齢化推進策>
 当然、国民健康保険を払えずに医療を受けられない「医療難民」、介護保険を利用できない「介護難民」、暮らしそのものが成立たなくなって「ネットカフェ難民」、その他の各種「難民」が増えます。
 生活保護受給者と低所得者の「均衡」「格差是正」などと言われることがありますが、ただ単に貧困化が推し進められるだけで、政策による国内難民が増やされていきます。
 当然ながら、子どもを生み育てるどころではない人たちも増え、少子高齢化はますます進行していくでしょう。
 厚生労働省はいつから、「国民の暮らしと健康を損ない、国内難民化と少子高齢化を推進する省」になったのでしょうか?

<コソコソすんな!――やり方が姑息>
 今回の検討委員会は、10月16日にHP上で初めて告知され、傍聴希望の締切りは18日正午に設定されていました(しかも電話受付は認めず)。厚生労働省は、10月2日に民主党・山井議員の質問主意書に対して「やるかやらないか決まってない」と回答したばかりでした。わずか2週間の間に、開催を決定し、人選し、承諾を得て、期日を入れたとでも言うのでしょうか? なるべく知らせないまま、人々の生活に重大な影響を及ぼす決定をやってしまおうとは、国民不在、あまりにもやり方が姑息です。

【呼びかけ人(五十音順)】
生活保護問題対策全国会議(代表・尾藤廣喜)
青木 繁幸(NPO法人神戸の冬を支える会事務局長)
雨宮 処凛(作家、反貧困ネットワーク副代表)
猪股  正(首都圏生活保護支援法律家ネットワーク共同代表、反貧困ネットワーク)
河添  誠(首都圏青年ユニオン書記長、反貧困ネットワーク)
志磨村和可(ホームレス総合相談ネットワーク、反貧困ネットワーク)
杉村  宏(法政大学教授、反貧困ネットワーク)
辻  清二(全国生活と健康を守る会連合会事務局長、反貧困ネットワーク)
舟木  浩(生活保護裁判連絡会、反貧困ネットワーク)
三浦 仁士(フリーター全般労組、反貧困ネットワーク)
山本  創(DPI日本会議、反貧困ネットワーク)
湯浅  誠(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長、反貧困ネットワーク事務局長)
吉永  純(生活保護裁判全国連絡会、花園大学准教授)
posted by kamapat at 18:46 | お知らせ

2007/10/17

長居公園大輪まつり3

071014_1513~01.JPGチビッコにも大人気!?
posted by kamapat at 08:51 | 長居公園大輪まつり

長居公園大輪まつり2

071014_1513~02.JPG071014_1512~01.JPGキタの仲間は、1日目はホルモン煮込み、2日目はぶた丼を出店しました。
posted by kamapat at 08:50 | 長居公園大輪まつり

長居公園大輪まつり

071014_1523~01.JPG2007年10月13日(土)〜14日(日)、今年も大輪まつりを開催しました。
http://binbomayday.hp.infoseek.co.jp/dairin07.html
posted by kamapat at 08:50 | 長居公園大輪まつり

長居公園行政代執行の記録集

長居公園行政代執行の記録集編集委員会からの案内です。
(以下)
この2007年2月5日に行政代執行にあった長居公園テント村について、忘れられられない「つながり」があることを、私たちは伝えたいと思い、この記録集を作成しました。
ご興味をもたれた方は、一度手にとって読んでみてください。
また、店頭で見つけられなかった場合、クロネコメール便で送付いたしますので、以下にあるメールまでご連絡ください。
よろしくお願い申し上げます。

・・・

☆以下転送歓迎☆
-------------------------------------------------------------------------------
*長居公園テント村行政代執行の記録集が完成しました!*

『それでもつながりはつづく 長居公園テント村行政代執行の記録』
 
◆特別寄稿◆
「長居公園・行政代執行/住民登録・抹消を 国際人権する」 熊野勝之(弁護士)
「長居公園からはじめる私的雑感」 酒井隆史(大阪府立大学准教授)
「排除と世界の創出――建ることと演ずること」 笹沼弘志(静岡大学助教授)

全国書店・ネット書店でもお求めいただけます。
店頭にない場合は、書店取り寄せ注文で購入できます(2007年10月24日発売)。
定価 本体900円+税
ISBN978-4-89492-131-3 C0036
A5、232ページ

ホームページ http://park.geocities.jp/nagai_kiroku/index.html
メール  nagai_kiroku at yahoo.co.jp


<書誌情報>
『それでもつながりはつづく 長居公園テント村行政代執行の記録集』
編集・発行 記録集編集委員会
書店発売  ビレッジプレス
定価 本体900円+税
ISBN978-4-89492-131-3 C0036 \900E
A5、232ページ

目次

長居公園テント村の歴史
長居公園テント村の歴史年表
長居公園仲間の会概略と、行政代執行に至るまでの流れ
コラム「行政代執行」とは
テント村見取り図

劇団パニック「夢がさめたら」
あの場で芝居にいたるまで
代執行当日集まったひとへの要請文
行政代執行当日の芝居

一人ひとりの記録
仲間の団結‥‥O・J
長居に住んで約11年‥‥貝崎忠美
長居のこと‥‥S・T
壊された思い出‥‥長居のカラス
支援者の皆様と私‥‥F・N
芝居のこと‥‥井上譲
2007年2月4日〜5日のレポート/あたしとテント村‥‥川人理恵
ドキュメンタリーを撮る為に‥‥佐藤零郎
長居公園から見えるもの‥‥S・S
長居公園テント村から食と職をつなぐ‥‥綱島洋之
長居の記録/あたしのなかの孤独と希望‥‥鍋谷美子
なぜ、あのとき、あのばで、♪ひとりぼっちのよる♪を、うたえたのか?‥‥のえ
テント村の生活と芝居‥‥村上真樹

無題‥‥S・H
缶拾って一日一日生きてけたらいい‥‥S・K
みんなたくましかったよ‥‥M・M
日雇い労働から野宿へ‥‥S・Y
天皇さんに楯突くことはできない‥‥Y・R
人生いろいろ‥‥種田政雄

長居公園テント村「劇団パニック」と‥‥いちむらみさこ
長居公園で起こったこと‥‥江口怜
長居で考えた事‥‥大谷隆夫
長居公園の芝居のこと‥‥小川恭平
長居公園滞在記‥‥小川てつオ
釜ヶ崎、長居、自分達‥‥かげ
世界はいつも俺たちのことなんてしらんぷりだ‥‥きむらりえ
無題‥‥キョートのフリーター
長居公園で行政代執行‥‥シスター・マリア
代執行のこと‥‥K
新たな運動の萌芽としてのラスト・パフォーマンス‥‥白波瀬達也
2月5日、長居公園で何が起こったのか?‥‥しろー
排除に立ち合う‥‥タッタン
今「私達」が出会って‥‥「張領太」
止めることができないなら‥‥長谷川ちこ
2007年2月5日 長居公園のこと‥‥牧野幸子
長居公園テント村の芝居に接して‥‥藤室玲治
テント村‥‥不純
関市長は、野宿者の強制排除に反対する大阪市民の声を無視するのか!?‥‥南美穂子

長居公園と強制立ち退きと場所の力‥‥もりいしかおり
長居公園テント村と私‥‥山西麻依
当日長居に居て見たもの、感じたこと‥‥山本かえ子
最近、感動したこと‥‥横田貞輝
外から記録した行政代執行‥‥渡辺拓也
強制排除前夜・当日に思う‥‥NYKT
あの日を振り返って思うこと」‥‥杉本和歌子
2007年2月5日‥‥Y・Y
2007年2月5日、長居公園で見たもの‥‥なかむらよしのり

〈特別寄稿〉
長居公園・行政代執行/住民登録・抹消を 国際人権する 熊野勝之
長居公園からはじめる私的雑感 酒井隆史
排除と世界の創出――建ることと演ずること 笹沼弘志
posted by kamapat at 08:49 | 長居公園大輪まつり

2007/10/07

5日のパトロール報告

阪急37
JR23
福島34
地下10

計104

徐々に人数が増えております。
猛暑から漸く涼しくなりましたが、季節の変わり目で体調不良を訴える仲間が増える可能性があるので気が抜けません。
posted by kamapat at 03:00 | パト報告
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。