2006/09/20

扇町報告(2006/9/19)

前回、9月1日の北部方面公園事務所の張り紙によると先週金曜が「撤去期限」。

連休明けの今日(19日)は、昨日の長居大輪まつりからそのまま来てくれた人々など含め、約50名が扇町に結集しました。はるばる名古屋や東京から来てくれた仲間も。

が、しかし朝は警察含めて動きなし(前回と前々回は、9時30分頃に警察と一緒に数十名で押しかけてきた)。
警戒しつつも、模造紙や布に寄せ書きを書いたりしつつ待機。

昼前まで待ったうえで、「どうするつもりなのか質しにいこう」とみなで北部方面公園事務所へ。

事務所前には、大谷副所長がなぜかひとり。入り口から入ろうとすると、中からあわてて職員が出てきて乱暴に押し返してくる。ビデオ撮影する職員も。相変わらずの対応にあきれはてる。

「話し合いはする」との副所長の言葉に応じ、公園事務所の前で話し合いを持つ(数年前は中の会議室で皆で交渉していたことを思うと、不本意ではありますが)。

副所長は「公園管理者としての立場から撤去を要請する」「所有者が誰か特定しようとしてきた」など、おうむ返しの返答を繰り返し、抗議の声が次々にわきおこる。

この間、扇町を含めて大阪キタ各地での撤去攻勢の陣頭に立ってきた谷口係長がいきなり後ろからマイクでがなりだし、話し合いを妨害しようとしてきたが、集中的な抗議を受けて退散させられる場面も。

紆余曲折の末、副所長から「今週中は撤去勧告も強制撤去もおこなわない」「来週以降は、自主的に撤去するよう繰り返し説得する(=いきなり強制撤去はしない)」「勧告に行く際は、数十人ではなく多くても四、五人程度で行く」との言質を取る。

言質については、一応の成果といっていいかと思われます。
しかし、6年前から存在してきた本部テントに対し、最近いきなり態度を急変させ、警察と一体化して脅迫じみた「撤去勧告」攻撃を行ってきたことなどについて、十分な釈明や謝罪はありませんでした。今日の話し合いも公安警察が取り囲むなかで(公園事務所からの通報を受けて来た、とのこと)行われ、とても信頼関係が築けるような状況ではありませんでした。

追及のなかでも出ましたが、おそらくホームレス特措法の評価年である来年をふまえ、点数をかせいでおきたい思惑があるのではないかと考えられます。現状のゆとりとみどり振興局内では、テントをつぶせばつぶした分だけ評価されるという仕組みになっているようです。また公園の「指定管理者制度」が推進されていくなかで、公園業務はどんどん民間委託され、事務所職員の数は大幅に減らされようとしています。個人の立身出世だけではなく、組織としての生き残りをかけての野宿者排除でもあるのでしょう。

しかし、おなじ労働者を踏みつけにし、リストラ・首切り・福祉切り捨て・競争至上の新自由主義そのものである關市長の「市政改革」に真っ向から対決することなく、むしろ尻尾を振って生き残っていくことに、後ろめたさはないのでしょうか。

路上やテントで生活せざるをえない仲間たちの生活を妨害し、破壊することは「公園管理業務」でもなんでもありません。

公園事務所職員がやるべきことは、都市公園法に優先する野宿者の生存権をみとめ、失業と貧困の問題について大阪市が全体として責任をとり、まともな対策を出すよう現場から要求していくことではないでしょうか。

公園事務所職員ひとりひとりに、今後もこのことを問うていきたいと思います。

(ヤクザまがいに怒鳴ったり押してきたり、こそこそビデオ撮影したり、野宿現場をまわって脅したりなだめたりすかしたりが大好きな一部の職員たちには、私たちは幻想は抱いていません。いっそ警察に転職したらどう?)
posted by kamapat at 00:50 | 反排除