明日から越冬集中期に入ります。
是非みなさまの注目・支援をお願いします。
野宿者の冬を越すためのたたかい 越冬闘争にご支援を!
私たちは大阪キタ(扇町公園や梅田など)で野宿を強いられている仲間と、その支援者によって構成されているグループです。
私たちが野宿する仲間と共に活動をはじめてから10年が経とうとしていますが、活動を始めたときは「戦後最悪の不況」といわれ市内のあちこちにテントが立ち並び、大阪市内だけでも1万人が野宿を強いられていると言われていました。それから10年、残念ながら状況は悪くなるばかりです。国の調査によれば、大阪市内で野宿する仲間の数は減少した、と言われています。しかし、それは仕事に就き、アパートへと移って行ったことを意味するのではありません。逆に、あいつぐ強制撤去や野宿者を食い物にする民間福祉業者による狩りこみによって、野宿者が目に見えない所 へと追いやられただけであり、依然1万人近くの人が路上で、あるいは悪質な生活保護業者の施設で、厳しい生活を余儀なくされています。
2001年の「ホームレス特措法」成立前後、大阪市は「仮設一時避難所(シェルター)」や「自立支援センター」を市内数ヶ所に建てました。しかしどちら の施設も、入所期間は半年しかなく、そこから仕事を見つけ、アパートへと移っていった人の数は入所者の半数に満たず、その多くが建設業や、警備、清掃と 言った不安定な職種のため、再び路上へと戻らざるを得ない人が少なからずいます。(「自立支援センター」の職員すら、その失敗を認めています)。そしてこれらの施設は、実質的に「テント撤去の受け皿」として使われています。
今年の1月30日、国内外からの多くの非難を受けながら大阪市は、うつぼ・大阪城公園に住む約20人のテントを強制撤去しました。それ以降も大阪市によるテントつぶしは後を絶ちません。さらに長居公園で暮らす約30名の仲間に対しても強制撤去の危機が迫っています。大阪市は今、「排除と隔離収容」「目に見えてテントを無くすこと」に躍起になっています。そして、その一方でテントすら持たない仲間たちは大阪市からまったく「無視」 されているといっても過言ではありません。このような大阪市の態度は目の前にある貧困を隠蔽しようとするものでしかありません。
今年もまた、きびしい冬が来ます。年末年始は日雇い仕事や、アルミ缶買取などの仲間の貴重な現金収入が閉ざされ、寒さに加え福祉事務所などの行政機関も閉鎖される、野宿の仲間にとって一年でもっとも厳しい季節なのです。大阪市内だけでも年間200名もの人々が路上で命を落としますが、その多くはこの年末年始に集中しています。私たちはこの冬「1人の路上死も出すな」を合言葉にテントで暮らす仲間、テントを持たない仲間と固く結びつきながら越冬闘争を行ないます。それは人間が生きていくためのぎりぎりの闘いなのです。
世界中を新自由主義グローバリゼーションが覆い、戦争と貧困が拡大する中、日本においてもフリーターと呼ばれ非正規労働に従事せざるを得ない人々の数が 200万人を突破したと言われます。野宿の仲間の闘いは、越冬闘争は、それらのことと決して無縁ではないはずです。野宿の仲間の闘いは世界中で吹き荒れる 「弱肉強食の論理」への、職を、住む場所を、生活を奪う暴力に対する闘いなのです。
この冬ひとりの路上死も許さず、貧困と排除に抗する野宿者の越冬闘争にぜひとも皆様の支援を呼びかけたいと思います。
06-07大阪キタ越年越冬闘争集中期スケジュール(予定)
06年12月28日〜07年1月4日
集中期は扇町公園を拠点にして連日共同炊事、パトロール(安否確認)、福祉・医療相談を行ないます。
12月28日(木)福祉行動・設営
31日(日)「皆で紅白をみる会」
1月2日(火)「越冬まつり」
3日(水)医療・福祉相談
4日(火)福祉行動