2007年06月12日21時30分
グッドウィル・グループの子会社で日雇い派遣大手のグッドウィルが、給料から不透明な天引きをしていた問題で、「返金に応じてくれない」といった抗議が相次いでいる。折口雅博・同グループ会長は8日の会見で返金に応じる方針を明らかにしたが、グッドウィルの窓口では「会社としての正式発表ではない」などと手 続きを拒否。派遣労働者の労組が12日、折口会長に公開質問状を送付するなど、抗議の動きが広がりそうだ。
折口会長は会見で「強制的にとれるものではなく、納得いただけていない人に関しては返金が必要だと思う」と明言。ところが、派遣労働者が11日から返金を求め始めたところ、担当者は「公式発表でないので現時点では対応していない」などと返金を拒否している。
神奈川県の40代男性は「会長が返すと言ったのに会社の対応は本当にいい加減だ」と憤る。返還を求めてきたグッドウィルユニオンは12日、折口会長あてに返還の有無や方法を問う質問状を出した。
日雇い派遣各社は「データ装備費」などの名称で、派遣1回あたり200円程度を給料から天引きしていた。同グループ広報は取材に対し「記者会見を受けて、スタッフとの契約時の状況確認作業を本社より指示した」と説明するが、現場の対応については「まだ周知徹底されていないのかもしれない」とするにとどまって いる。