11日の寄り合い・押しかけ団交には、稲垣さんの裁判傍聴を終えた人たちも合流、またキリスト者の炊き出しに来ていた仲間も参加するなどして、50名近くが集まりました。
正午からの寄り合いで要求書を確認、アルファ米のご飯で腹ごしらえの後、西部方面公園事務所へ。
要求書では、まず「11月30日までの立ち退き、及び公園事務所による戸別訪問を受け入れることはできない」とした上で、
・全体工事によらず部分工事を行い、公園居住者の生活への影響を、最小限にとどめること。
・強制排除は、国際人権規約に違反する。決して排除を行わないこと。
・大阪市の自立支援策は、野宿脱却のための有効策とはなっていない。新たな支援策を、野宿しながら生活の安定のため活用できるものを含めて、用意すること。
・事態の解決のため、公園居住者の組織である自治会と話し合うこと。
の4項目を要求。
公園事務所側は、山中副所長はじめ職員数名が対応。
自治会との話し合いを抜きにしたことの問題を追求すると、「従来の自治会との話では、我々の真意が伝わらないので、今回の全面工事にあたり方針を変えた」と言い、まず具体的な工事の図面を見せろと言えば、「図面はあり、それは戸別訪問の時には見せるが、公園居住者以外に公表するつもりはない」、戸別訪問をせず今ここで話し合いに応じろと言えば、「この場に来ていない公園居住者には、自立支援センター入所希望者等もいるかも知れない」、などと言う始末。
これまで自治会がスジを通してきたものを、一方的に覆し、戸別訪問という形で仲間の分断を図ろうという、極めて卑劣な態度である。
「現に戸別訪問を拒否するという人がおり、工事計画も曖昧な中で、11月30日までに立ち退かなければ、強制排除するのか」という問いに対しては、質問をすり替え逃げ続ける。
そして、「明日から戸別訪問をする」の一点張り。
小雨の降る中、3時間にも及ぶやりとりをしましたが堂々巡りのため、事務所側が頑として受け取らなかった要求書を、ドアの隙間から投げ込んで引き上げました。
うつぼの仲間の用意してくれたそうめん、うどんを食べながらの集約には、大阪城の仲間も寄り合いを終えて合流、大阪城と西成公園でも同じ期限での追い出しがおきており、これら一連の問題について、19日に、ゆとりとみどり振興局への押しかけを行うことになりました。
またこの日の団交の中での、「テントに一度声をかけ、戸別訪問は嫌だと言う人には改めて方法を考える」という、副所長の発言を受け、ならば訪問以前に拒否の意志表示をしようということで、当該の仲間がそれぞれ「戸別訪問拒否」と書いて署名し、提出することにしました。
それで12日朝、14名分の署名を提出に行きました。
公園事務所側は山中と西村が対応。
許しがたいことに、西村が「昨日忘れ物がありましたよ」と指差す方を見ると、昨日投げ込んだ要求書の封筒に、「忘れ物」という付箋をつけてカウンターに置いていました。
署名は、要求書のコピーに「うつぼ公園自治会」を線で消し各人がサインしたもので、事務所側の言うところの、「公園に実際住んでいる人」個人の意志であることを強調したため、「受け取らざるを得ない」、といった感じでした。
「昨日の話は終わっていない。追加分の署名も、また持ってくる」、と言い残してきました。