寄せ場−公園−路上を貫く労務支配の構造
拡がるヤミ手配・ケタオチ飯場を撃ち砕け!
〜朝日建設争議が問いかける階級的責務〜
松原秀晃
朝日建設争議団(大阪)/釜ヶ崎パトロールの会/高齢者特別就労組合(準)
★事件の概要
2003年10月6〜7日、山梨県都留市の朝日川キャンプ場で、朝日建設(2003年8月倒産/旧・麻企画)で働いていた労働者3名の遺体が土中から発見された。そのうち2人は釜ヶ崎から路上手配された多賀克善さん(当時51)、横田大作さん(同50)で一人は身元不明のままである。マスコミ報道や労働者情報によれば、実家の娘に「殺される。助けて」という電話の声を残して病院で亡くなった釜の労働者の話、賃金不払いや手配時の約束と違う労働条件を巡って抗議する労働者や反抗的な労働者を監禁用倉庫の中に何人も連行して木刀などで暴行していたとか、他にも埋められている証言があるなど朝日建設グループによるタコ部屋支配の全体像は未だに明らかになっていない。それにも関わらず、身元不明の仲間に対する「傷害致死」と2人の釜の仲間に対する「殺人」容疑での再逮捕・立件で都留署捜査本部は早々と解散した。現在、甲府地裁で行われている刑事裁判は元社長の阿佐吉広(55)以外の元幹部5名に対する論告求刑(2004年6月30日/5〜15年の求刑)が終わり判決公判(9月16日)を控えている。
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